【ピンピンコロリ】

「ピンピンコロリ」という言葉をご存知でしょうか。
人間の寿命がそれぞれ決められているとしたら、その天寿を全うする寸前までピンピンしていて、寿命が尽きたある日、コロリとあの世に旅立つ。
これが「ピンピンコロリ」。いわば、万人が望む理想の人生だと思います。
確かに、周囲の老人介護の実態を見ていると、皆さんがそう思いたくなる気持ちもよく分かります。
家族のことを考えてみても、長患いすることもなく、ボケずに、ある日コロリと逝った親は、どれだけ子どもに感謝されることでしょう。
「うちのおやじ、最期までボケないで死んだよ」
「偉い人だね。それに比べてうちなんか寝たきりでもう十年だもの、参っちゃうよ」
こんな会話を実際に耳にする機会も多くなりました。まさに「ピンピンコロリ」は今や「子孝行」の典型なのです。
これは日本だけではなく、先進諸国においても同じです。人に世話になりながら生きる時間が短ければ短いほど、素晴らしい人生の終焉だといわれております。
八十数年元気でいて、四十五秒ほどで死ぬ。これがヨーロッパでは理想の最期だそうです。
日本の現状を考えますと、四十五秒ではあまりにも短すぎます。子どもたちや兄弟、友人にも知らせることを考えあわせますと、伏せてから一週間で亡くなることができたら、立派なピンピンコロリだったと言えるのではないでしょうか。
ですから、その瞬間が訪れるまでは、ボケずに元気でいることが大切なわけです。どうか皆さん、これからの人生、ボケることなく、いつまでもお元気でいてください。

(出典:北海道新聞、2006/12/14、
「ボケないための生活術」医学博士・湘南長寿園病院院長、フレディー松川)

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