【ボケない三つの自立(3)】

三つの目の自立である「経済的自立」は、お年寄りがこれからの人生を生きていくための必須条件の一つです。
財産を子どもに残したい親心は大変によく分かります。ただ、自分が「主役」の老後は「子孫に美田を残さず」(財産を残さないことが子どものためである)ということわざを思い出して、お金は自分のために使うべきでしょう。
実際、孫たちだって、お小遣をくれるお爺ちゃんおばあちゃんには近寄ってくるでしょう。例えば「財産は子どもに均等に分けるのではなく、介護してくれた者にも分ける」と遺言に書いておけば、嫁だって親切にしてくれるはずです。
お金と頭は使いようです。ですから、生きているときに有効に使うことことが、お年寄りがいつまでも元気でいられる秘訣なのです。
特に、ボケないために私がお勧めしたいお金の使い道は、「趣味」に投資することです。
あり余る時間を楽しく過ごせる「趣味」を持っている人がいたら、ぜひお金を有効に使ってください。
旅行もいいでしょう。一年に一回、夫婦で海外旅行や温泉旅行に出かけてください。ツアーやパック旅行もボケ予防に最適です。
外気に触れて、歩くことで体も健康になりますし、美しい風景に出会うことで五感も刺激されます。さらに、おいしいものを食べたり、入浴したりすることで、気分も解放されます。
また、新たな友人との語らいによって、日常生活とは違う、新鮮な感動も受けることでしょう。
そのためにお金を使うなら、安いものです。
年を取ってからの「経済的自立」、つまり、自分で稼いだお金を自分のために使うことが、いかにボケ予防になるか、お分かりになったでしょうか。

(出典:北海道新聞、2006/09/14、
「ボケないための生活術」医学博士・湘南長寿園病院院長、フレディー松川)

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