【ボケない三つの自立(2)】

「三つの自立」の二番目は「精神の自立」です。
今、時代はグローバルに大きく変化していますが、実は日本人の心も昔とは激しく様変わりしています。
例えば「敬老の心」一つとっても、今、お年寄りを大切にしようという教育がなされているでしょうか。悲しいことですが、教育がなされない以上、「敬老」という言葉が死語になる日も、そんなに遠いことではありません。
高齢化が進み、社会がお年寄りを大切にしない時代が、もうすぐそこまで来ているのです。
ですから、子育てを終え、社会的責任を終えたら、あとは自分が「主役」の人生だと思って生きていく気構えが、これからのお年寄りに必要なのです。
もちろん、そうした気概、意欲があればボケにくいのです。これが「精神の自立」です。「敬老」が死語なら、「年寄りの冷や水」も「年がいもなく」も「老いては子に従え」も死語でしょう。
ですから、思ったこと、言いたいことは遠慮することなくどんどん言い、やりたいことをやってください。
お年寄りは人生の先輩です。戦争体験も含め、たくさんの人生経験をお持ちです。また、すばらしい技術もおありでしょう。「おばあちゃんの知恵」も大切です。それを若い人たちに積極的に伝えていってください。
もちろん、年を取ってから恋をしたっていいのです。
前に「恋心がボケから身を守る」と書いたように、女性はヨン様でもナニ様でも結構です。好きな異性に心がときめくことも「精神の自立」につながります。
第一、「老いらくの恋」も死語に近いのですから。

(出典:北海道新聞、2006/09/07、
「ボケないための生活術」医学博士・湘南長寿園病院院長、フレディー松川)

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